2020年にコロナウィルスの拡大が始まって以来、海外在住者にとっては母国の日本さえも遠い国となってしまいました。
特に日本国籍を持たない、外国人の入国規制がかかってからは、外国人配偶者がいる家族さえもが簡単に一時帰国ができません。
新型コロナウイルス感染症に対する水際対策のため、以下の網掛けした国・地域(注9)を除き、ビザ免除措置を当分の間停止しています。※「以下」とは注9を指します。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/tanki/novisa.html
本来なら90日以内の日本滞在なら査証なしで日本入国できるドイツ人も、コロナ対策によりビザが必要になりました。
さらにオミクロン株流行に伴い2021年11月29日から、外国人入国拒否の規制で世界中の国際ファミリーが泣く泣く、里帰りをあきらめた時期がありましたが、2022年2月末にようやく解除されました。
実際にドイツ人配偶者が実際にビザを申請してから、取得したまでの流れを体験談としてご紹介します。(ビザ申請2021年10月)
2022年6月に入国規制が緩和された後の、ビザ申請については変更がありますので、以下のリンクよりご確認ください。↓
1 情報サイト
たくさん情報が飛び交い、正確な情報は?!と混乱しがちですが、以下のサイトが一番わかりやすく、信頼できました。
外国人入国のビザ申請について (外務省)
⇒ 国際的な人の往来再開による新規入国のための査証(ビザ)の申請
必要書類について (ドイツ大使館)
⇒ 家族訪問・配偶者ビザ申請 ドイツ語または英語
2 用意する書類(1)
ドイツ大使館に記載されている必要書類はこちらの内容でした。
戸籍謄本 Aktueller Auszug
日本人配偶者の3か月以内に発行されたもの(出発の際も必要になるのでお忘れなく!)
デュッセルドルフ領事館によると、ビザ申請時は戸籍謄本のコピーでも可能との事でした。
ただし、出発の際には原本が必要になるのでいずれにしても、日本から送ってもらう必要があります。
身元保証書 Bürgschaftsschreiben
日本の家族に記入してもらう書類です。
ただこれは、在デュッセルドルフ日本領事館に確認したところ、旅費を自分たちで支払う場合は不要で、今回の場合には招へい理由書が必要でした。
書類は日本の家族(私の場合は私の母でした)に記入してもらったものを、スキャンして、メールで受け取りました。
ダウンロード
書き方の例はこちら 招へい理由書サンプルPDF
※これは実際にビザを申請した際に提出したものですが、条件等は変更する可能性があるのでその都度領事館等にご確認ください。
住民票 Meldebestätigung der Wohnung
こちら領事館に確認したところ今回の場合不要で提出していません。
パスポート Kopie des Reisepasses
日本人国籍の妻(私)のパスポートコピーを一緒に提出しました。
もちろん申請人本人のパスポートは原本が必要です。
残高証明 Finanzierungsnachweis
ドイツの銀行口座の残高証明のコピーを提出。
口座名義は申請者本人(ドイツ国籍の夫)でも、日本人国籍の配偶者でもどちらでも可能でした。
3 必要書類(2)
理由書 Ausführliches Begründungsschreiben
出入国ビザを申請するにあたっての理由を記入したもの。
フォーマットはないので、Wordなどで自分で作成します。
注:記入は日本語または英語(ドイツ語不可)
日本人配偶者による代筆のものでも許可されました。
法務省のサイトによると現時点(2022年3月8日)では、ビザ取得可能な特例として以下のように記載がありますので、日独ファミリーの場合ビザが取得できる可能性は高いようです。
○日本人・永住者の配偶者又は子
法務省ホームページ https://www.moj.go.jp/isa/content/001347330.pdf
○定住者の配偶者又は子で、日本に家族が滞在しており、家族が分離された状態にあるもの
ダウンロード
書き方の例はこちら理由書PDFサンプル
※これは実際にビザを申請した際に提出したものですが、条件等は変更する可能性があるのでその都度領事館等にご確認ください。
パスポート Reisepass
申請者本人のパスポートの原本とコピーがそれぞれ必要
ビザ申請書 Visaantragsformular
申請書をこちらのリンクからダウンロード
ダウンロード Visaantragsformular
日本行きチケット Nachweis nach Japan
日本行き航空券のチケット(Eチケット)のコピーを提出必要がありますが、ビザ申請の時点では航空券を手配していないケースがほとんどでしょう。
その場合は、実際に予約をする手前の航空会社の予約画面をスクリーンショットで印刷するだけで◎。
旅行会社で予約をする場合はフライトの発券をする前の予約コンファメーションをもらっておきましょう。
証明写真 Passfoto
パスポートと同じサイズの証明写真。
ドイツならdmなどのドラッグストアでも撮影もしてもらえます。
資金証明書 Finanzierungsnachweis
詳しくは「口座の残高証明または給料明細」と記載されていますが、領事館に事前に問い合わせると、「給料明細ではなく、ドイツの銀行口座の残高証明のコピーを提出す必要。また口座名義は申請者本人(ドイツ国籍の夫)でも、日本人国籍の配偶者でもどちらでも可能」という回答でした。
こちらは銀行のサイトより残高証明をPDFにして提出しました。
旅程表 Reiseplan
旅程表のダウンロードはこちら Reiseplan
規定のフォーマットに日本入国してから出国までの予定を記載します。
隔離がある場合は、期間や住所なども詳しく記載しましょう。
英語でも日本語でもOK!
結婚証明書のコピー Kopie der Eheurkunde
ドイツ国内または国外で発行された結婚証明書のコピーが必要です。
夫婦や実子ではない家族(一親等以外)の場合はまた別の書類が必要となりますので、領事館や大使館にお問い合わせください。
申請と取得まで
在デュッセルドルフ領事館に問い合わせたところ、現時点(2022年3月9日現在)ではビザ申請から取得できるまでの期間・日数は約1-2週間ほどとの事です。
申請中はパスポートを預けておくことになるので、途中で海外出張などの予定を入れないよう注意が必要!
申請者本人が出向くことが不可能な場合、日本人配偶者が代理で申請することが可能です。
代理申請の場合、委任状が必要となりますので事前に用意しましょう。
ダウンロード
書き方の例はこちら委任状サンプル
電話またはメールにてビザ取得の連絡が入ります。受け取りには必ず申請者本人が行く必要がありますので注意しましょう。
まとめ
ビザ取得後は取得日から90日以内に、日本入国する必要があり、90日を過ぎてしまうとビザは無効となりますので、いつビザを取得するかは注意が必要です。
航空券とパスポートがあれば、いつでも日本と海外を行き来できた頃が懐かしいですね。
一刻も早くそんな平穏な時代が戻り、自由に里帰りができますように。