海外在住者にとって、コロナ過で遠い国になってしまった日本。ようやくコロナ水際対策の規制も緩和されたと思えば、今度はロシア ウクライナ問題により、ヨーロッパからの日本への最短ルートは閉ざされてしまいました。
2022年1月にオミクロン株流行の真っただ中、日本へ入国し、そして3月頭にドイツに戻るはずのフライトが戦争の影響によりキャンセル。
4回に渡るフライト変更と、子連れワンオペで羽田からデュッセルドルフ空港に着くまで24時間の長旅を経験した体験談を、元旅行関係者の知恵と共にご紹介します。
フライトがキャンセル!そんな時どうする!?
突然届いた、航空会社からのメール
「Your flight Osaka-Dusseldorf on 06 Mar 2022 is unfortunately cancelled.」
“あなたのフライトはキャンセルされました。”
キャンセルの連絡は、戦争が始まって間もない2022年2月28日。
今回の戦争がどれほどの影響があるのか、まだ把握できていなかったので、突然の運行停止に戸惑いました。
現時点でも日本⇔欧州間のフライトは変更やキャンセルは相次ぎ、すでに日本行きの予約が完了している海外在住者ですら、本当に行けるかどうかわからない状況で不安ですよね。
では、実際に予約されていたフライトがキャンセル及び変更になった時、まずは何をすればよいのでしょう??
焦って航空会社に電話しないで、まずは航空会社のサイトで運行状況を確認
なぜなら航空会社はコロナ過によるスタッフ減少にもかかわらず、度重なる変更でオペレーターも大混乱を起こしているからです。
1:WEBサイトで運行されている便を確認
航空会社によっては、今回の場合、欠航便の一覧や運行情報を提示していますので、最新の情報を探しましょう。
出発前のフライトチケットの場合は、キャンセルになると全額返金も可能です。
ただし、日にちや便を変更して渡航を考えている場合は、キャンセルせずに変更手続きをしましょう。
一度キャンセルして予約し直しをすると、せっかく安く取っていた航空券よりも、新しい航空券が高くなってしまっている場合があります。
自分の理由でなく、航空会社側の事情でフライトがキャンセルされた場合は、一部特例を除き、変更料や、基本的には変更チケットとの差額はかかりません。
日本航空(JAL)
全日空(ANA)
2:代替えフライトを自分で探しておく
予約をしていた、航空会社のWEBサイトで運行状況を確認し、いつ、どの便なら搭乗できるのかを自身で探すのが最短の方法です。
また、その航空会社がどこのアライアンスに加盟していて、どの航空会社と共同運航を行っているのかなども把握していると、どのフライトに変更ができるのか自分で検索しやすくなります。
さらにどこの航空会社の航空券で発券されているか、というのも重要です。
ポイント 例えば: フィンエアーのオンラインサイトで予約していた航空券がキャンセルになった場合 ⇓ フィンエアーと日本航空(JAL)はワンワールドに加盟しているので、JALの便に変更することも可能! ただし、一度フィンエアーで発券されているチケットは、JAL側では書き換えができないので、フィンエアーに変更してもらう必要があります。
ポイント 全日空(ANA)とルフトハンザ航空はスターアライアンスに加盟
3:航空会社または旅行会社に連絡
実際に変更したい先の日程、便が決まったら、予約している先(航空会社や旅行会社)に連絡をしましょう。
航空会社によっては、直接E-メールでキャンセルの連絡が入り、そのままメールで手続きできる場合があります。
この時期、どこの航空会社もパンク状態でなかなか電話もつながらないため、WEBサイトでチャット機能がある場合は、ここで簡単なことなら質問もできます。
航空会社選びは慎重に
多くの欧州航空会社が、日本への運行を停止する中、今選ぶならやはり日系の航空会社が安心です。
なぜなら、予約しているフライトがキャンセルになった場合、変更手続きなど親身になってケアしてくれるのも日系の航空会社ならではですよね。
さらに、現在、ロシア上空回避ルートでいつもよりさらに長時間フライトになっていますので、その長時間を快適に過ごすためには、日本のサービスが受けられる航空会社が魅力です。
また、信頼できる旅行会社がある場合は、旅行会社経由で予約するのもメリットがあります。
面倒な変更手続きや、急なキャンセルの場合、旅行会社経由なら航空会社と連絡が取れない!なんてトラブルも避けられるのでおススメ!
特にドイツなら日本人スタッフのいる旅行会社もあるので安心です。
ただ、デメリットとしては予約手数料がかかる。という事。普段なら、航空会社サイトでポチッと簡単に予約するのがお得ですが、こんな不安定な時期だからそこ、安心料として旅行会社にお願いするのも一つの手ですね。
子供と16-18時間フライトって現実的?!
現在、欧州から日本へのフライトは16ー18時間かかります。
乗り継ぎ便や、トランジットの時間を含めたら丸1日移動の長旅になりますが、こんなフライトを子連れで…。と考えただけでゾッとしますよね。
こちらは実際に羽田空港からロンドン経由で、デュッセルドルフに約24時間かけて渡航した体験談です。
幼児2名を連れて、ワンオペでドイツに戻りました。
羽田空港にチェックインしてから、デュッセルドルフの自宅に到着するまで、計24時間!
本当に大丈夫?!と不安でいっぱいでしたが、正直なところ「健康であればなんとかなる」というのが、結論です。
16時間の長距離フライトは、子供も大人も飽き飽きしながら、機内のTVも持参した動画も、準備したオモチャ、おやつ、すべて使い果たしました。疲れで子供がぐずることもありますが、もうすべては「仕方ない!なんとかなる!」とあきらめる事。
体内時間、真夜中に到着したロンドンの空港では、母子ともにぐったりでしながらも、最後にデュッセルドルフに着いた瞬間に、過酷なフライトは良い思い出と変わりました。
「子連れフライト、必要なものって何ですか?」
と、よく質問されますが、本当に必要なものは
気合とポジティブな気持ち です。
フライトの便利グッツについての記事はこちら↓
https://odekake.de/flight-kids/
アラスカ経由で北極海の絶景
今話題!JALの北回りルート
東京を出発し、そのままいつもとは反対回りでアラスカ方面へ向かい、北極海やグリーンランド、アイスランド上空を飛行してヨーロッパに到着します。
長距離でうんざりした気持ちも、いつもと違う景色、貴重な経験として楽しんでみましょう!
海外在住者にとっての里帰りは、心のメンテナンスもできる大切なイベントです。
日本へは困難な道のりとなってしまいましたが、フライトの難関を乗り越え、日本での充実した時間が過ごせますように。