ドイツへの海外出張が決まったら、まずは必要なものを準備しましょう。
「初めてドイツへ行くことになったけど、何から準備すれば良い?」
「ドイツへの出張にビザは必要?種類は?」
など、初めてのドイツ渡航で、疑問や不安が多いのではないでしょうか。
ここでは、「ドイツの入国やビザ情報」「必要な持ち物」「トラブル対策」などについて、分かりやすくまとめてご紹介します。
しっかりと事前準備することで、ドイツ出張への不安を減らし、快適で有意義な時間を送りましょう!
ドイツの渡航基本情報

まずは、ドイツへ渡航するための基本情報と必要な準備を見ていきましょう。
日本からの直行便、都市
日本発着ドイツへの直行便は、フランクフルトとミュンヘンへ運行しています。2都市からドイツ国内線への接続便(ルフトハンザ航空やユーロウィングス)も多く、主要各都市へ同日乗り継ぎが可能です。
フランクフルト空港
航空会社 | 日本発着空港 | |
---|---|---|
ルフトハンザ航空 | 羽田空港 | |
全日空 | 羽田空港 | |
日本航空 | 成田空港 |
ミュンヘン空港
航空会社 | 日本発着空港 | |
---|---|---|
ルフトハンザ航空 | 羽田空港 関西国際空港 | |
全日空 | 羽田空港 |
パスポートの必要残存と入国方法
パスポートの残存期間は、ドイツ(他シェンゲン協定国)出国予定日より3か月以上必要です。
ドイツへの入国STEP
パスポートコントロール「Passkontrolle(入国審査)」では、滞在の目的や日数など質問される場合があります。
入国審査の後は「Gepäckausgabe(荷物受取)」の表示に向かって進み、指定の受取ターンテーブルでスーツケースを受取ります。
荷物をすべて受け取ったら、出口に向かう途中で「Zoll(関税)」を通ります。ドイツでは特に申請品がない場合は声をかけられない限り、素通りするだけになります。
ドイツの入国時制限【ビザ情報】

基本的に短期間の出張の場合は、一般的な観光と同様の条件でビザ無しで入国が可能です。ただし、そのための条件があり、以下にご紹介します。
ドイツでの無査証滞在期間と滞在条件
2022年6月11日以降、日本からドイツに渡航するときのコロナ関連入国制限はすべて撤廃され、コロナ前の入国制限へと戻りました。
日本国籍の人であれば、90日以内の観光や知人訪問で滞在する場合、原則無査証で滞在が可能です。
ドイツが加盟しているシェンゲン協定について、あらゆる180日間の期間で最大90日間を超えないことと規定されています。
過去180日以内の滞在は、すべて短期滞在の期間としてカウントされるので、半年間で何度も頻繁に渡航する予定がある場合は、合計日数が90日間を超えないよう注意が必要です。
90日以上滞在する場合は?
留学や就労などで90日を超える長期滞在をする場合
入国後2週間以内に、居住地を管轄する住民登録局(Einwohnermeldeamt)で住民登録をして、外国局(Ausländerbehörde)で滞在許可を申請する必要があります。
出典:外務省海外安全情報
渡航認証システム「Etias」とは?
ETIASとは、ドイツを含む、シェンゲン協定加盟国に入国する旅行者に義務付けられる予定の渡航認証システムです。
現時点では2025年5月からスタートするとも報道されていますが、まだその詳細は未発表です。
導入後は滞在期間に限らず、入国前に必ず登録が必要となります。初めの入国時にETIAS登録を提示すれば、その後はシェンゲン協定国間を自由に往来が可能です。
現在、アメリカのESTA、カナダeTA、オーストラリアのETASと、渡航認証を管理する国が増え、イギリスでは2025年1月8日の入国より、ETAという独自の渡航認証システムが導入されました。

今後、シェンゲン協定国への渡航を予定している人は、注意して情報を確認しておきましょう!


ドイツへの出張準備に必要な持ち物


絶対に必要な準備
- 有効期限内のパスポート
・渡航が決まった時点で旅券の有効期限を確認してください。 - 航空券
・出張の場合は、「変更・取消ができない条件」の最安値チケットはおすすめできません。 - 現金
・ドイツでの両替は割高のため日本国内の銀行や空港での両替がおすすめです。
・現地ではクレジットカードが普及していますが、現金はチップや少量の買い物に必要になります。 - クレジットカード
・多くの店舗でJCBカードは使えない場合があります。
・精算はサインではなくPINコードを入力するため番号を一度ご確認ください。
・何かしらの事情でカードが使えないことがあるため2枚以上持っていると安心! - 海外旅行保険
・会社で契約している保険会社があるか確認しましょう。 - SIMフリー&eSIM対応スマートフォン
・海外でのインターネット利用はeSIMがおすすめ!SIMカードを物理的に交換しなくても、オンラインで完結!


仕事に必要なもの
- ノートパソコン&充電器
・貴重品は預け荷物にはせずに、手荷物で機内に持ち込むのが安心です。 - 仕事着
・ドイツのビジネスの場では、ジーパン(ダメージのない)にワイシャツ&ジャケットというスタイルも多く、意外とカジュアルです。必ずしもスーツやネクタイは必要ではありません。 - 手土産
・ドイツではお土産の文化はあまりありませんが、仕事相手や現地支店の同僚にはちょっとした手土産を持っていくと喜ばれます。 - 名刺
・英文で書かれたものを用意しましょう。 - モバイルバッテリー
・受託荷物として預けられないので、機内持ち込みの荷物に入れましょう。
・PCも充電できるものがおすすめ!▶モバイルバッテリー - 「Cタイプ」プラグ
・ドイツの電圧は230Vです。電子機器の対応電圧によっては電圧変換プラグ(アダプター)を利用しましょう。
▶旅行用変換プラグ
あると便利なもの
- ポータブルWi-Fiルーター
海外インターネット利用はeSIMの他に、ポケットWifiを持参する方法もあります。
▶海外レンタルWi-Fi 6年間連続1位! - パスポートのコピー(紛失、盗難対策)
万一の紛失の際にもコピーがあると手続きがスムーズになります。 - ホテルの宿泊予約情報
入国審査では宿泊場所を聞かれることがあります。すぐに答えられるようメモ書きや宿泊先のバウチャーを準備しましょう。 - 常備薬
体調不良に備えて、飲み慣れた常備薬があると安心です。
ドイツは英語通じる?現地でのアテンドや通訳は必要?


ドイツは様々な分野でインターナショナルに発展しているので、英語が話せればほぼ問題はありません。
海外出張に慣れている人なら、ドイツ滞在は難易度の高い旅行ではありませんが、あまり海外に慣れていない方や英語が苦手な方には不安要素がたくさんあるかと思います。
事前にビジネス英語を少しでも学んでおく
グローバルなビジネスには欠かせない英語。母国語ならできるプレゼンも商談も、英語になると上手くいかない…なんてシチュエーションも多いはず。でも、本当に大切なのは英語力よりもコミュニケーション力。
最低限の英語力を身に着けておくことで、自信が持てれば、積極的にコミュニケーションを取ることができるでしょう。


現地日本人アテンド手配|通訳やサポート


それでも不慣れな土地で、苦手な言語を使って仕事をするのは大変なこと!日本で通用することも、ヨーロッパでは関係なし!
自分の業務に専念できるよう、そしてできるだけスムーズにいくように現地ではアテンドを手配することがおすすめです。現地に精通した、ドイツ在住日本人なら困った時の対処法や、仕事以外にも現地の見どころなど情報提供が期待できます。
ドイツ滞在中の注意点と対策


ドイツは治安が悪い?
外務省からは危険レベルが設定されておらず、全体的には治安が良く安全な国と言えます。けれど日本と比較すると、2023年の人口10万人あたりの犯罪率は日本の約14倍。
スリやひったくり、詐欺など、金銭に関わる犯罪が多く発生しています。
都市によっても治安は異なりますが、首都のベルリン、ケルン、ミュンヘンなど観光地、空港周辺や電車、デパートなど人が集まる場所では注意が必要です。
展示会や大きなイベントの際には、スリが多発します。特に日本人ビジネスパーソンを狙った集団もいるそうなので気を引き締めて行動しましょう。
日曜・祝日はお店は閉まる
ドイツでは日曜日、祝日はお店の定休日となり、スーパーなどで買い物することができません。中央駅などの大きな駅構内や空港内のスーパーは開いていることが多いため、日曜日にドイツに到着する場合は、空港や駅で水などの必要なモノを購入しておきましょう。
トラブル対応・大使館&領事館
滞在中にトラブルに巻き込まれたり、パスポートを紛失したなどの問題が発生した場合は、在ドイツ日本国大使館や領事館へ連絡をしてください。
【在ドイツ日本国大使館】ベルリン
住所:Hiroshimastraße 6 10785 Berlin
Tel.: +49 30 210 94-0
WEBサイト
【在ドイツ日本国総領事館】デュッセルドルフ
住所:Breite Str. 27, 40213 Düsseldorf
Tel.: +49 211 164820
WEBサイト
【在ドイツ日本国総領事館】ミュンヘン
住所:Friedenstraße 6, 81671 München
Tel.: +49 89 4176040
WEBサイト
【在ドイツ日本国総領事館】ハンブルク
住所:Domstraße 19, 20095 Hamburg
Tel.: +49 40 3330170
WEBサイト
まとめ
本記事では、ドイツへ初めて渡航する人や出張へ行く予定の人に向けて、基本情報と必要な持ち物について解説しました。
ドイツへの出張が決まったら、まずは渡航に必要なパスポートと航空券の手配から確認をしましょう。
今後ETIASいう電子渡航認証システムが導入される予定ですが、日本国籍の人はまだビザなしでも90日間の滞在が可能です。ETIASの申請が開始されたら、こちらの記事でも詳しくご案内をしていく予定です!
ライター:Yuki_K 編集:ODEKAKE.de Shiho.D





